産業再生委員会

 企業再生は本来、民間の力により自律的に行われていくことが望ましいものではありますが、金融機関間の調整が困難であったり、事業再生マーケットが未整備であったりするといった問題から、不良債権処理は進まず、日本経済は長期間低迷を続けています。

 産業再生機構は、再生可能性がありながらも、そうした債務者間の利害調整が困難である等の事由で民間だけでは解決が困難な案件に関し、中立的な調整者としての立場から、総額10兆円に及ぶ資金量を活かして債権の集約化を促進し、強力に過剰債務企業の有利子負債を削減して迅速に企業の再生、ひいては日本経済全体の活力回復を図るために設立されました。

 産業再生機構は産業・金融の一体再生という重い責務の下に政府保証の資金を活用いたしますので、個別の事業再生の案件について、その再生計画が公正かつ経済合理的で、実現可能かどうか、現実的な見通しに立った堅実なものであるかを深掘り判断していかなければなりません。産業再生機構が、事業価値を厳正に査定し、事業再生計画についても現実を固く見積もることで、より大胆な事業再構築を促し、真の事業再生につなげていくことによって、機構が関与しない案件をも含めて、事業再生に向けた大きな流れが作られるものと考えます。

 産業再生委員会は、機構における支援決定、撤回、債権の買取りや処分の決定といった、事業再生計画に対する判断等を最終的に担う重要な役割を負った機関です。機構に集まった優秀な人材が個別の案件を巡って活発に議論し、委員会の決定を通じて、事業再構築や事業再生の専門家が育成されることが期待されています。

産業再生委員会は、委員それぞれがこれまで培った経験の全てを使い尽くして、その責務を果たしてまいります。

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